この度、スペイン最大のバイクブランドである「オルベア」とパートナーシップ契約を結びました。
スペイン・バスク州ビスカヤ県マリャビアに本拠地を置くオルベアは、1840年に火器製造会社として創業し、1931年から183年間にわたってトップレベルの自転車を作り続けてきました。
現在では、自社工場で作られたロードバイク、マウンテンバイク、グラベルバイク、キッズバイクなど、幅広い車種を世界的に展開するグローバル企業となっています。私は今シーズンからオルベアを代表するロードバイク「ORCA(オルカ)」とグラベルバイク「TERRA (テラ)」に乗ります。
昨年7月に発表されたばかりの新型オルカは、オルカシリーズの第7世代であり、初代オルカから21年の進化を経て、究極のクライミングマシンとして完成されています。オルカは極限まで軽量化を追求しつつ、美しいフォルムのデザインを備えています。ただの軽量ロードバイクではなく、ペダルを踏み込んだ瞬間に感じる軽さや、フレームの反応性による鋭い加速、クライミングに特化した剛性と柔軟性のバランスが素晴らしいです。
硬すぎる軽量バイクはバイクコントロールが難しく、ロングライドには向いていませんが、新型オルカはダウンヒルやコーナリングのバイクコントロール性も安定しており、ヒルクライムだけでなくあらゆる場面でアドバンテージを発揮します。オルカと出会って、これまでの軽量ロードバイクの乗り方や楽しみ方が良い意味で覆されました。
近頃は山岳を避けて平地をメインに走っていましたが、昨年出場した富士ヒルクライムやフランスの超級山岳モンヴァントゥーを引退後に、再びヒルクライムに挑戦したいと思うようになりました。私は世界最高峰のワールドツアーチームの一員として長年ロードバイクに乗ってきましたが、今は1人のサイクリストとして自分自身の健康と、子供のころから大好きだったサイクリングを新たな形で楽しんでいます。
先日、スペインのバスク州にあるオルベア本社を訪問しました。バスク地方は平坦な地形が少なく、1時間走るだけで獲得標高が1000メートルも登るような丘陵地帯です。地元の人々はこの丘陵地帯を「バスク・フラット(平坦みたいなもの)」と呼び、サイクリングを楽しんでいます。
そんなバスク・フラットで誕生したオルベアの新型オルカに乗り、サイクリングの魅力や可能性を多くの人に伝えていきたいと考えています。また、オルベアは今シーズンからツール・ド・フランスなどで活躍しているベルギーのUCI PROチーム「LOTTO DSTNY」にもバイクをスポンサードしています。
元プロサイクリストとして感じるのは、長年ツールなどに参戦するトッププロチームが選ぶバイクブランドには間違いがないということです。結果が全てのプロサイクリングにおいて、どこのバイクブランドと手を組むかでリザルトやパフォーマンスが大きく変わってしまうため、選手やチームにとって大切な選択でもあります。
183年の歴史を持つ老舗バイクブランドのオルベアは、今もなお最新技術を取り入れて進化し続けています。ベルギーの名門プロチームとバスクのDNAを持ったオルベアのサイクリング大国同士がタッグを組んだ活躍が今からとても待ち遠しいです。
そして同チームは私が深く関わるフランスのサイクリングアパレルブランド「EKOI」のサポートチームでもあります。両ブランドは常に革新とパフォーマンスを追求し、近年急成長を遂げており、ヨーロッパで高い人気を誇っています。私は業界をリードし続ける魅力的なブランドと共に発展的な活動をしていきます。
そして日本人としてスペイン・バスク地方との友好関係をオルベアとともに築いていきたいも思っています。また、これまでの経験や関係性を生かし、スペインやフランス、ベルギーなどで若い日本人選手をプロチームに送り出す環境を整えていきたいです。」
別府 史之
オルベアのアジア統括のウナイ氏とグローバルマーケティングマネージャーのミケル氏
ORBEA ORCA バスクの坂道
スペイン・バスクの老舗ブランド オルベアの183年の歴史
⚫ ロードバイク 「Orbea Orca M10iLTD」 MyO Fumy Beppu カスタマイズド仕様
⚫ グラベルバイク「Orbea Terra M21ETEAM IX」の MyO Fumy Beppu カスタマイズ仕様